風神・雷神像

 徳川家康公の二十一回御神忌にあたる寛永13年(1636)、日光東照宮は三代将軍徳川家光公による大規模な建て替え(所謂、寛永の大造替)が行われ、それまでの楼門に代わって陽明門が建立されました。その際、陽明門の脇の間に置かれたものが「風神・雷神像」であり、京都七条仏所の大仏師康音の手によって作られたとも言われております。
 明治維新後の神仏分離政策により、現在の輪王寺に移され、大猷院二天門の脇の間に安置されました(現在、仏像は輪王寺宝物殿にて保存・公開されており、二天門にはレプリカが置かれています)
 仏像そのものの美術的価値はもとより、日本の伝統的宗教観である神仏習合及び日光山の歴史的変遷を現代に伝える、貴重な文化資源です。