県内文化資源詳細
民00「霊柩車」
項目 | 内容 |
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文化資源区分 | 民俗資料(有形・無形) / 民俗資料(有形) |
名称 | 霊柩車 |
名称よみ | れいきゅうしゃ |
所在地 | 栃木県宇都宮市睦町2-2 |
市町等 | 宇都宮市 / 真岡市 |
所有者/管理者 | 栃木県立博物館 |
公開状況 | 施設にお問い合わせください |
概要 | かつては、死者があると、組内で仕切ったり手伝ったりしながら、自宅で葬式をしました。座棺の時期を経て、寝かせて葬るようになると、入棺の後、こうしたものに入れて担ぎ、墓場まで運びました。 この霊柩車は真岡市東大島で使われていました。運ぶ役割の者はロクシャクと呼ばれ、4人選ばれました。道中はずっと、竹にスギッパ(杉の葉)を入れて燃やした松明の火を絶やしてはいけなかったといいます。ほかに、穴を掘るトコトリは2人で、順に役目を担うものでしたが、妻が孕(はら)むと免除されました。当地に限らず、ほかの場面においても、妊娠に関わる者を死から遠ざけようとする事例は多く見られます。 本資料は、荷車に載せて運んでいたため、担ぎ棒がないとのことです。底面には「棺台昭和七年貮月新調」との墨書があり、使用していた団体には、昭和57(1982)年に、引いて運ぶ型の霊柩車を作る書類が残っているため、おおよそ50年間使われたのでしょう。当地で、引く型の霊柩車が最後に使われたのは平成7(1995)年といいます。土葬が火葬に変わる中でこうした霊柩車はなくなっていきましたが、死にまつわる禁忌などは、断片的とはいえ今も受け継がれています。 |
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